【理由っぽさ】で、ちゃっかり主張を通す
【 加南本舗 Vol.392 】
多くの日本人は、周囲の人の行動などを、
「イヤだな」と感じても、それを相手に伝えず、
我慢してしまいます。
しかし職場では、言いにくいことも
どんどん主張していくことが大切です。
そうすれば心にモヤモヤがたまらず、
楽しく仕事が出来ます。
たとえば、オフィスの空調が寒すぎたなら、
「もっと温度を上げても構いませんか?」
と我慢せず、普通に頼めばいいのです。
あなたも同僚、後輩、あるいは上司に対して、
言いたいことは山ほどあるでしょう?
そういう相手には、我慢せずに、
まずは【頼んでみる】ことが大切なのです。
なぜなら、普通に頼むだけでも、
相手は結構言うことを聞いてくれるからです。
注文を通すには【理由らしきもの】を
用意しておけば、より効果的で、
『~だから、~してほしい』と頼まれると、
人は、なぜかNOと言えなくなるのです。
『論理』でなく【論理っぽさ】によって、
影響を受けるからです。
たとえ理由が多少いい加減でも、
『~だから』という形式であれば、
多くの人は納得してしまうのです。
ハーバード大学のE・ランガー博士の
コピー待ちに割り込む実験では、
理由がまったくないと60パーセントの人しか
応じてくれなかったものが、
「コピーをとりたいから、先にとらせてください」
と頼むと、94パーセントの人が応じてくれたのです。
よく考えると、「コピーをとりたいから」は、
理由になってない理由ですよね。
それでも9割の人が承諾してくれたのです。
多少理由の挙げ方はおかしくとも、
表現における【理由っぽさ】に反応して、
相手は承諾してくれるのです。
こんなときの相手はあなたの理由を、
論理的に判断しようとは思っていません。
【理由っぽい】ものが備わっているかで
判断しているので、理由自体は
それほど重要視されないのです。
「こんな理由で納得してもらえるだろうか」
などと考えて口に出さないまま我慢するより、
理由なんかただあればよく、あまり関係ない
と気楽に考えて素直に頼んでみましょう。
寒いと感じても室内の温度を上げさせて
ほしいことを我慢して風邪ひくよりは、
ずっといいと思いませんか?
時には【理由っぽさ】で、
ちゃっかり主張を通してみましょう。
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